みなさんの映画評論2
ミニシアターフレンズ

ピンクリボン

◆ピンクリボン(日本)
監督:藤井謙二郎
出演:黒沢清/高橋伴明/井筒和幸

内容:ピンク映画の歴史と現在を築いてきたプロデューサー、監督、俳優、配給・興業関係者へのインタビュー、そして新たにそこにチャレンジしてくる若い人たちを通して彼らの情熱と知恵を探り、記録したドキュメンタリー。
5/14公開(UPLINK X)

ピンク映画でデビューして、普通の映画で監督するというケースは数多い。この映画に出演している監督たちもそう。大きな会社が大卒のような人をとるので、学歴のない、コネも何にもない監督志望者はそういうルートをとることが多いのだ。

このドキュメンタリーはそんな監督たちのインタビューを交えて、今のピンク映画の監督の撮影風景を見せながら、予算の問題や作品の質、タイトルのつけ方、映倫に関することまで、ピンク映画の状況がつぶさに出てくる。見応えのある作品。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日20時59分)


サーティーン

◆サーティーン(アメリカ)
監督:キャサリン・ハードウィック
出演:エヴァン・レイチェル・ウッズ/ニッキー・リード

内容:テディベアやバビー人形にしか関心のなかった13歳の少女がメイクやハードボイルドに興味を持ち、気づいた時にはドラッグやセックスの誘惑に巻き込まれていった…
4/16公開(シブヤ・シネマ・ソサエティ)

出演もしているニッキー・リードの実話を元にしたストーリー。しかもこの子の父親の元カノがこの作品の監督なのだ。ややこしい。けど、そっちのほうが興味あるなあ。

前半部の意図的にブレのある画像には慣れるのに手こずるが、思春期を迎えた少女たちの気持ち、それをとりまく家族の気持ちが細かく描かれていて内容の濃い作品である。母親役のホリー・ハンターはやっぱり素晴らしい。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日20時59分)


ミリオンダラー・ベイビー

◆ミリオンダラー・ベイビー(アメリカ)
監督:クリント・イーストウッド
出演:ヒラリー・スワンク/モーガン・フリーマン

内容:実の娘に縁を絶たれた初老のトレーナーと、家族の愛に恵まれない女性ボクサーとの間にはぐくまれる絆。5/28公開(丸の内ピカデリー1他松竹・東急系)

今年のアカデミー賞作品。女性ボクサーが老トレーナーとともに世界タイトルマッチにまで至るサクセス・ストーリー。ただ、結末はそんなに一筋縄ではいかない。見てて考えさせられる作品。

クリント・イーストウッド、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマンの3人とも、カッコいいよなあ。ボクシングという普段は地味めの生活だけど、そんな雰囲気がよく出てるし…。モーガン・フリーマンも久々に良い作品に出れたと思うなあ。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時00分)


大いなる休暇

◆大いなる休暇(カナダ)
監督:ジャン・フランソワ・プリオ
出演:レイモン・ブシャール/ディビッド・ブータン

内容:人口わずか125人、そのほとんどが失業中のサントマリ島に降って湧いた工場誘致の話。必須条件は島に医者がいることだが、ここは長らく医者がいない。そこで島民たちは本土からやってきたドクター・ルイスに島に定住させようとするが…
初夏公開(シネスイッチ銀座)

コメディなんだけど、ヒューマンな部分も描いていて、よく考えられている作品。最初と最後に同じ場面が出てくるんだけど、最初は笑えても、最後は同じようには笑えない。けど、爽快な映画である。

お話は医者に定住してもらおうと島民たちが涙ぐましい、そしてバカな計画を実行に移すのが楽しい。その1つに毎日、小銭を拾わせるというショーもないものがある。で、それに乗ってしまうこの医者も医者なんだけど…。楽しくて笑えて、そしてホロリ。そういう難しさをやってしまった映画である。


(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時00分)


ヒトラー〜最期の12日間〜

◆ヒトラー〜最期の12日間〜(ドイツ)
監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演:ブルーノ・ガンツ

内容:1945年、迫り来るソ連軍の砲火を避けるため、ヒトラーは地下要塞に退却していた。正常な感覚を失いつつも側近たちに激しく檄を飛ばし、実行不可能とも思える作品の指示に没頭していたのだが…
夏公開(シネマライズ)

こういう作品を作るのがドイツなんだよなあ。日本も見習わないといけないんじゃないだろうか。ただ、ヒトラーだけでなく、その周りの側近たちも我儘し放題で、すでに戦闘状態にあるベルリン市民はおろかドイツ国民のことなど、露とも考えない。怖ろしいものだ。

ドイツらしさということでいうと、もう戦争が終ろうとしているのに、仲間の裏切り行為に処刑するのが何度も出てくるが、そういうものも細かく描写しているし、一番、悲劇的なゲッペルス一家の末路も丹念に表している。そうまでしないとまた同じことが起こるかもしれない、という信念だろうと思う。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時01分)


皇帝ペンギン

◆皇帝ペンギン(フランス)
監督:リュック・ジャケ
出演:(声)ロマーヌ・ボーランジェ/シャルル・ベルリング

内容:皇帝ペンギンはペンギンの中で最も大型で、南極の内陸部に生息。過酷な自然環境の元、親ペンギンは子供の生命を繋ぐため、ブリザードの中120日間絶食をして卵を温め、生まれた我が子に最後のエサを体内から搾り出して子に与える。
7月公開(恵比寿ガーデンシネマ)

南極における皇帝ペンギンの産卵から子供たちの旅立ちまでを追う。ペンギンの行進がこんなに長距離をしかも何度も行っているのには驚いた。それが一番良い方法でしかないのだろうけど、大変だなあ。

子供のペンギンの可愛さ、自然との闘いなど、つぶさに描かれていて、作るほう(特に撮影部分)の大変さも伝わってくるが、ナレーションがパパ、ママ、子供の擬人化をしているのはどうなんだろうなあ?


(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時01分)


帰郷

◆帰郷(日本)
監督:萩生田宏治
出演:西島秀俊/片岡礼子/守山玲愛

内容:母親の結婚式に出席するため帰省した晴男は、昔の恋人・深雪と偶然再会する。彼女は数年前に故郷を離れたものの、小学生になる娘のチハルを連れて戻ってきていた。ひょんなことから、晴男とチハルは一日を過ごすことに…
6月公開(新宿武蔵野館)

帰省して昔の恋人に会うのはよくあるもの。今更、熱くなっても一度、冷めたものがそうそう簡単に元に戻るわけでもないのになあ。こう作品を見ると、男の妄想だけが一人走りしてるように感じてしまう。

あと、説明セリフやご都合主義も多いんだよなあ。それとこのテーマで製作にゴーサインが出たのはなぜなんだろうなあ。これではなかなかOK出ない企画だけに、裏読みをしてしまう。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時01分)


スカーレットレター

◆スカーレットレター(韓国)
監督:ピョン・ヒョク
出演:ハン・ソッキュ/イ・ウンジュ

内容:美しい妻に情熱的な愛人そして約束されたキャリア。強盗殺人課刑事ギフンの前には洋々たる将来が保証されていた。ある日、彼が担当することになった1件の殺人事件。被害者の妻であるギョンヒは容疑者なのか?彼女に惑わされるギフン。
5/14公開(シネカノン有楽町/アミューズCQN)

イ・ウンジュの自殺の原因の一つがこの映画にもあるということで話題の作品。ドロドロの三角関係のストーリー。激しい濡れ場。よくある三角関係だけど、確かに重い方向に展開していくのは見てても辛いものがないとは言えなくもない。

でも、世界的に見れば映画ではこういうのはそんなに特別とは思えないんだけどなあ。重いストーリーでありながら、ハン・ソッキュもイ・ウンジュもいい演技してると思うし…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時02分)


魁!!クロマティ高校THE★MOVIE

◆魁!!クロマティ高校 THE★MOVIE(日本)
監督:山口雄大
出演:須賀貴匡/虎牙光輝/山本浩司

内容:東京都立クロマティ高校、それは想像を超えた悪の巣窟。暴徒と化した生徒たちが怒りのやり場を失い、校舎を破壊すること計6回。そしてこの年、7度目の校舎全壊の年になろうとは誰も知るよしもなかった…
夏公開(シネセゾン渋谷/シネ・リーブル池袋)

漫画やアニメで楽しんでた人には若干、期待はずれかもしれない。それらとあんまり変化があるとは思えないから。ただ、構成が板尾創路がやっててそのオリジナルとして「宇宙猿人ゴリ」のパロディをやってるのは僕のような世代には面白かった。エンディングをまんま使ってる部分もあるので、ちょっと気恥ずかしいけど。

あと、メカ沢は絶対CGでやると思ってたが、着ぐるみとは…。それがハマってるのでちょっとカンドー。んまあ、あんまり期待しないで見た方がいいかもしれない。根詰めて見ると疲れるだけかも。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時02分)


チーム・アメリカ/ワールドポリス

◆チーム★アメリカ/ワールドポリス(アメリカ)
監督:トレイ・パーカー
出演:(声)トレイ・パーカー/マット・ストーン

内容:地球の平和を守るために結成された警備組織チーム・アメリカは世界を征服しようと企む独裁者がテロリストに大量破壊兵器を売りさばこうと計画していることをつきとめる…。
夏休み公開(シネ・アミューズ/シネ・リーブル池袋)

見る前の印象はマイケル・ムーアのようなパロディチックものを考えてたのだが、普通にドラマやってた。もっともパロってはいるのだが、それほど悪ふざけしてるわけではない。ただ、下ネタが圧倒的に多い。ラブシーンなど、いろんな体位を(もちろん人形同士で)やってる。

映画俳優たちが(もちろん人形で)出てるし、彼らのパロディがやたら多いので、そういう話に詳しい人はなおも楽しめると思う。マット・デイモンが「まっと・で〜もん」ってバカっぽく言うけど、日米ともに笑えるネタでした。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時03分)


ヒノキオ

◆ヒノキオ(日本)
監督:秋山貴彦
出演:中村雅俊/本郷奏多/多部未華子

内容:心が傷つき部屋に引き篭もった少年が、遠隔操作の二足歩行ロボットを操作し、現実の世界に一歩踏み出した。少年はロボットを通じて再び外界とつながり、学校で一人の少女と出会う…
夏休み公開(丸の内ピカデリー2他松竹・東急系)

ロボット・ヒノキオを引き篭もりの少年が操縦し、学校に行く。このヒノキオがCGなのだが、実写と違和感がない。日本のCG技術も大したもんだと思う。他の作品でチャチなCG作ってるのは言い訳ができないだろう。

引き篭もりの少年が学校の友達と交流していくのだが(もちろん初めはうまくいかない)、その最中であるゲームが現実とリンクしていく。う〜ん、それはちょっとぉ…、そうするともっと他の設定も変えないと観客はついていけないだろう。それがまた、特に理由付けをしてないのだから。


(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時03分)


運命じゃない人

◆運命じゃない人(日本)
監督:内田けんじ
出演:中村靖目/霧島れいか/山中聡

内容:大金と日本一のいい人を巡り、彼とほか4人の男女が繰り広げるエピソードを、それぞれの視点から見せる一晩の物語。第14回PFFスカラシップ作品。
夏休み公開(ユーロスペース)

和製パルプ・フィクション。いろんな登場人物が時間を前後して登場し、パズルのような展開を見せる。作ってるほうは大変だろうけど、よくできている。意外な展開は当然のように起こってくるし。

ただ、日本の裏の世界を描くには若干、俳優が力不足。Vシネマ俳優をもってきても良かったんじゃないだろうか?まあ、それを除けば、楽しく見ることができる。あ、最初のほうは甘いラブ・ストーリーが続くので、それを我慢できればの話であるが。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時04分)


いらっしゃいませ、患者さま。

◆ いらっしゃいませ、患者さま。(日本)
監督: 原隆仁
出演: 渡部篤郎/原沙知絵/大友康平

内容: 経営不振の大病院に一人の銃創患者が運ばれてきた。風俗界の救世主と呼ばれるこの男は命を助けてもらったお礼に病院の立て直しを買って出る。彼の経営方針は「病院はサービス業、患者はお客様だ!」
6/4公開(アミューズCQN/テアトル池袋)

こういうのはバカに徹すればいいのになあ…。なんて見ていた。最初のほうはどうしてストリップみたいなショーが展開されているのだろうと(しかもクサイ)思っていたのだが、まあ、後でいい具合に持ってけばいいかと思った。

けれど、というか想定通り、感動させようとし出した。ああ〜あ、そんなのこの状況にしておきながら無理だろう。こういうところのセンスは監督だけでなく、スタッフ全体を疑いたいくらい。どのくらいの人が納得できるのやら…。まあ、頭を空っぽにすれば見れなくもないのだが…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時04分)


ザ・リング2

◆ ザ・リング2(アメリカ)
監督: 中田秀夫
出演: ナオミ・ワッツ

内容: あの事件から半年後、オレゴン州アストリア。あなたの中に、入ってくる ―進化・増殖を繰り返すリング・ウィルスはついに浸蝕を開始した!解明せよ!今度こそ!どんな手を使っても…
6/18公開(東宝洋画系)

元祖監督、中田秀夫がどんな演出をするか?わくわくしながら見たのだが、そんなに怖くなかった。お話自体はよくできていて、パート3を作るならありえるかもとは思った。

ナオミ・ワッツの体当たり演技は良かったし(かと言って、どんな作品にでも通用するとは思えないけど)、息子役のデイヴィット・ドーフマンの知的な演技も(こういう息子だとお母さんのほうが頼りなく見えるけど)、良かった。ハリウッドだから中田監督も気後れしたのかなあ…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時05分)


逆境ナイン

◆ 逆境ナイン(日本)
監督: 羽住英一郎
出演: 玉山鉄二/堀北真希/田中直樹/藤岡弘

内容: 廃部を言い渡された全力学園弱小野球部キャプテン不屈闘志が、数々の逆境を全力で乗り越えていく…。突然の廃部宣告、9回裏ツーアウト裏112対0…、ありえない逆境がひっきりなしに続く中、不屈の超人的なパワーが発揮される。
7月公開(アミューズCQN/池袋シネマサンシャイン/新宿ジョイシネマ3)

最近はこういうバカもの路線も定着してきて多少のことでは驚かなくなったけど、こういう手合いのものは筋がどうこうとか考えないほうがいい。何でもやってください。でも笑わせてね!みたいなお笑いの舞台を見ているようだ。

個人的に藤岡弘、がやっぱり気になるのだが、やっぱり熱いなあ。こういう手合いのものが増えたせいか彼の出番も最近は多い。それとココリコの田中直樹もかなりのキャラで出てるので、なんか2人が主役を食ってる感もあり。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時05分)


リンダ リンダ リンダ

◆ リンダ リンダ リンダ(日本)
監督: 山下敦弘
出演: ペ・ドゥナ/前田亜季/香椎由宇

内容: 文化祭前日に突如バンドを組んだ女子高生たち。コピーするのはブルーハーツ!しかもボーカルは韓国からの留学生!?本番まであと3日。響子、恵、望、ソン―女子たちの終わらない歌がはじまる!
夏休み公開(シネセゾン渋谷)

高校生活。誰にでもある楽しみや悩み。いずれは思い出として何もかも懐かしむようになるのに、当時はこの世の終わりのように苦しむことも。映画ではバンドが空中分解して文化祭に出れなくなるかも…で、みんなの頑張りが見られる。

山下敦弘監督は僕のお気に入り。彼の作品には日常の誰もがしている微妙な日本人としての間がある。それが面白い。主演のペ・ドゥナも自分のお気に入りなんだけど、女子高生というのは年齢的にちょっと苦しいんじゃないかなあ…。


(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時05分)


亀も空を飛ぶ

◆亀も空を飛ぶ(イラク・イラン)
監督:バフマン・ゴバディ
内容:イラク戦争直前の2003年春。クルド人が住むイラクの小さな村では大人たちが新たな戦争の情報に右往左往している。生活のために地雷掘りに精を出す子供たち。1人の少年が難民の少女に恋をする…
9/17公開(岩波ホール)

一応、フィクションなんだけど、出てくる子供たちは地雷で両手がなかったり、片足を失ってたりする。でも、それでも一生懸命に生きてるような、さらに笑顔が素晴らしかったりして、それだけでもホロリときてしまう。

この監督さん特有であるが、涙ばかりのストーリーではない。時には笑わせて、何かを伝えようと展開させていく。日本で生きていると、こんなところ、実感は湧きづらいけど、何も知らないよりはいい。たくさんの人に見てもらいたい映画だ。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時09分)


愛についてのキンゼイ・レポート

◆愛についてのキンゼイ・レポート(アメリカ)
監督:ビル・コンドン
出演:リーアム・ニーソン/ローラ・リニー
内容:生涯をかけて愛についてのリサーチにあたった科学者キンゼイと、栄光の時も困難な日々も共に分かち合った妻クララが、最後にたどりついた真実の愛。
8月公開(シネマスクエアとうきゅう/シネスイッチ銀座)

このキンゼイ博士というのはよくは知らなかった。この時代に性に関して、いろいろな統計をとったというお話である。興味を持つ人はたくさんいたけれど、やっぱり彼に反対する世論というのもあった。

そんな中で彼と彼の妻の生き方というのがいい。夫婦のあり方の1つを示していると思う。誰もがこうなる必要はないけどね。それはラストの彼らの行動、そのシーンにより伝わってくる。それはとても清々しいものだった。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時10分)


誰がために

◆誰がために(日本)
監督:日向寺太郎
出演:浅野忠信/エリカ/池脇千鶴
内容:やっと幸せをつかんだ新婚夫婦だったが、夫の留守中、妻は自宅で一面識もない少年に襲われた。理不尽な少年犯罪の暴力に、やり場のない怒りと悲しみが夫から消えることはなく…
秋公開(シアター・イメージフォーラム)

不条理な少年犯罪に対しての警告がテーマなのだが、序盤のその事件が起きるまでの持って行き方に不満が残る。男女が出会って結婚するのをゆっくりと描かれても面白くもなんともない。しかもセリフがあまりにもまとも過ぎる。説明セリフも多いし。

事件が起きてから、少しずつではあるが、主人公・浅野忠信の心の揺れが面白くなってくる。日常化する現実を誰もが、それは傍にあるということを認識しなくてはならない。それを考えさせてくれる。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時14分)


ターネーション

◆ターネーション(アメリカ)
監督:ジョナサン・カウエット
出演:ジョナサン/レニー
内容:11才の頃から撮りためた膨大なフィルムや写真で描き出したジョナサン31才が辿ってきた人生の軌跡。美しかった母の現状と精神病の苦しみ、里親から受けた虐待等々、蓄積してきた自身のカルチャー史の集大成…。
夏休み公開(シネ・アミューズ)

一応、現実の話だろうから、これもドキュメンタリーというのだろうけど、加工のされ方がアーティスティックな分、観る側の覚悟も必要だろう。あまりにもまともに見ようとすると、怖くなってしまわないとも限らない。

あと、再現フィルムのようなこともやっているので、これがそのまま現実だとは考えないほうが良い。ある程度のクリエイティヴな手法を楽しめれば、この作品に付き合うことができると思う。


(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時15分)


モディリアーニ 真実の愛

◆モディリアーニ 真実の愛(フランス・イギリス・イタリア)
監督:ミック・デイヴィス
出演:エルザ・ジルベルスタイン/オミッド・ジャリリ
内容:第1次大戦後のパリ。芸術家たちの溜まり場、カフェ“ラ・ロトント”にはピカソ、リベラ、スタイン、コクトー、ユトリロ、そしてモディリアーニらが集まる歴史的に特筆すべき1つのテーブルがあった…。
7/9公開(シャンテ シネ)

画家なんて、特に昔はそうであったように、わがままな人間ばかりのような気がする。この作品の主人公、モディリアーニもそんな人。けれど、対抗するピカソもまた傲慢な性格で、2人が対峙するのが面白い。

けど、ピカソってあんなに太ってたのかなあ。僕の知ってるピカソは痩身のイメージしかないんだけど…。演出的にはちょっと古いかなあ。主人公が自分の子供と話し合うのを進行のメインにしてるんだけど。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時16分)


ボブ・ディランの頭のなか

◆ボブ・ディランの頭のなか(アメリカ)
監督:ラリー・チャールズ
出演:ボブ・ディラン/ジェフ・ブリッジス/ペネロペ・クルス
内容:近未来。内戦で混乱する国で1人の男が刑務所から出所した。ミュージシャンである彼はかつてのマネージャーが企画するチャリティーコンサートに出演するため釈放されたのだ。果たして彼の歌は平和をもたらせるのだろうか?
7/23公開(渋谷シネパレス)

タイトルのようにボブ・ディランの原案が元になったストーリー。なので、話の脈絡なんてない。彼の思いつきのような発想的セリフでお話が進んでいく。う〜ん、彼のファンでないと、そのイメージについてくのが大変かもしれない。

ただ、ボブ・ディランは歌を歌う役なので、彼の名曲がたくさん聞けるのはいい。周りを固めるキャストも何気にいい俳優揃いで、好きな人にはたまらない作品なのかもしれない。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時17分)


バッドアス!

◆バッドアス!(アメリカ)
監督:マリオ・ヴァン・ピープルズ
内容:黒人では初めてインディペンデントによる映画制作の道しるべを示し、ハリウッドのゲームの規則を変えた『スウィート・スウィートバック』が誕生するまでの全て。
9月公開(シネセゾン渋谷)

映画制作に関わったことがある(自主制作も含めて)人なら誰でも共感できる映画だろう。こういうこともあったんだと思わせてくれる実話の映画化。実際の作品『スウィート・スウィートバック』も見たくなる。

でも、これがレイトショー公開というのが解せない。そりゃあ、有名どころは出てないかもしれないけど、『ブギーナイツ』にも匹敵するよ、この作品。無名のアース・ウィンド&ファイアーも出てくるし…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時17分)


ボム・ザ・システム

◆ボム・ザ・システム(アメリカ)
監督:アダム・バラ・ラフ
出演:マーク・ウェバー/ジャクリン・デ・サンティス
内容:昼はスプレー缶を盗み、夜はクルーと共に街中にグラフィティを描く毎日。彼はローカル・グラフィティ・シーンで注目されているが、NY市警にも目を付けられている。そんなある日、仲間が逮捕されたことから奔放な日常が一変してしまう…
9月上旬公開(シブヤ・シネマ・ソサエティ)

グラフィティというアート。お金じゃないよ、芸術は。でも、スプレーは盗んで使うけどね。けれど、彼らにはお金がないんだし(たぶん仕事も就けないのだろう)、社会に抗っていく唯一の方法なんじゃないだろうか。

イメージ・シーンが入ってくるので、見づらいかもしれないけど、それがグラフィティのクリティヴさを感じると思う。なんだか羨ましい。法を犯せばいいってわけじゃないけど、そういう市民的なパワー、日本にもあったらいいのになあ…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時18分)


マダガスカル

◆マダガスカル(アメリカ)
監督:エリック・ダーネル/トム・マクグラス
出演:(声)ベン・スティラー/クリス・ロック
内容:誰もが馴染みのある動物園の人気スターたち。人間に愛され、快適な生活に慣れきったセレブな動物たちの中に密かに秘密を隠し持ってるシマウマがいた。「一度でいいから動物園の外の世界をみてみたい…」
8月公開(松竹・東急系)

子どもだけでなく、大人が見ても楽しめるアニメーション。クリス・ロックが吹替えしているように、毒舌もバカスカ出てくる。また、映画の過去の名作のパロディがふんだんに出てくるので映画マニアならもっと楽しめるだろう。

たくさんの動物のキャラクターたちが個性があって、それぞれにファンがつきそうな感じで(もちろん大人でも)、これは今後、個々に独立して新しいシリーズができるかもしれない。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時19分)


8月のクリスマス

◆8月のクリスマス(日本)
監督:長崎俊一
出演:山崎まさよし/関めぐみ
内容:古ぼけた写真館にやってくる人々の幸せな時間を写真に刻み付けて暮している男。ある日、そんな彼の写真館に小学校の臨時教員である女が飛び込んできた。彼女は初恋のような不器用さで男を慕う。しかし2人に残されて時間は短かった…
秋公開(シネスイッチ銀座)

昔、韓国のオリジナル版を見たときは何とも思わなかった。今回、この日本でのリメイク版を見てわかったのは、あのときは結婚して幸せだったからかもしれない。純愛の元祖的な作品なのかもしれないけど、面白いと思えるのは自分の身の上をオーバーラップさせるからだろうなあ。

山崎まさよしはシンガーなんだけど、孤独な身の上を上手く演じている。あまりセリフがないのもいいのかもしれない。相手役の関めぐみはモデル出身なのでほりが深い顔。メイクが薄い時はあまり美人には見えないけどね。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月03日21時20分)


そして、ひと粒のひかり

◆そして、ひと粒のひかり(アメリカ・コロンビア)
監督:ジョシュア・マーストン
出演:カタリーナ・S・モレノ

内容:コロンビアで夢も希望もない生活を送っている17歳のマリア。些細なトラブルから仕事を辞めた彼女に、妊娠という事実が。ひとり都会へ出る決意をしたマリアは運び屋として胃の中にドラッグの粒を詰め込みニューヨークまで運ぶ。
秋公開(シネ・アミューズ)

リアルな世界を淡々と描いている。本当のワルは人をめったやたらには殺さない。一般市民にもそれなりの報酬をする。そういうところがやたらリアル。

麻薬はマスカット大の大きさで形状はカプセル薬のような楕円形。これを50〜60粒、飲み込むのである。大柄な男だと100粒は飲むそうです。ひえ〜。しかも、ニューヨークへ行く飛行機内でトイレに座ったら、2粒出てきて、それをまた飲み込むのである。見てて気分悪くなった。しかし、こういう作品はたくさんの人に見てほしいものである。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月05日22時55分)


心中エレジー

◆心中エレジー(日本)
監督:亀井亨
出演:眞島秀和/小山田さゆり/豊原功補/中村優子

内容:それぞれの人柄と生活時間、土地の風土が微妙に重なり合ってギリギリのバランスを保っていた2組の夫婦。だが、1人の提案によってこれまで崩れそうで崩れなかった4人の時間軸に狂いが生じる…
7/30公開(渋谷シネ・ラ・セット)

上の粗筋と本編ではかなりイメージが違うと思う。要するに不倫するのだが、彼ら2人の視線と、裏切られた残りの2人の視線をそれぞれに描写しているのである。心中はしようとするけれど、これも主テーマとは言えない。こういうところ、配給会社のパブリシティははなはだ疑問である。

そして、これら4人の描写だが、のきなみ表層的である。ギリギリの精神状態になっていくようには描かれていない。甘い!と思う。もちろん、そういう理由なき行動は現実にはあるにはあるんだけど少ないと思うし、そういうものでは見てても面白くない。この監督は製作に関してどれだけ頑張れたのだろうか?それが見えてこないのである。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月05日22時56分)


青空のゆくえ

◆青空のゆくえ(日本)
監督:長澤雅彦
出演:森田彩華/中山卓也/黒川芽以/佐々木和徳
内容:隣にいることが当り前だったクラスメイトの1人が突然転校することになった。初めて経験する本当の別れ。明日、自分はどこにいて何をしているのか?誰といるのか?
9月公開(シネ・リーブル池袋)

1人の男子生徒が転校を突然、告げることによって5人くらいの女子生徒が動揺する。もうモテモテ状態じゃん。そんなのアリ?しかも女の子はみなカワイイ。うそ〜!みたいな話。

映像自体はまあまあ、青春って感じはするし、三軒茶屋を舞台にしていて、東京で知ってる人にとってはいい雰囲気なんだけど…。ちょっと能天気な青春絵巻かもしれない。ひがみかもしれないけど…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月10日20時46分)


殴者(なぐりもの)

◆殴者(なぐりもの)(日本)
監督:須永秀明
出演:玉木宏/水川あさみ/陣内孝則
内容:満月の夜、影は闇に紛れる…。自分の親を殺した男に仕えるは“暗雷”、またの名を“影法師”。光を求めて、ついに影が動き出す。
初秋公開(テアトル新宿/テアトル池袋)

上には書いてないけど、ヤクザの2つの勢力の闘争の代替みたいなもので、桜庭とかシウバとか格闘家が殴りあいする試合をするのである。でも、それはメインのストーリーにはあまり関係しない…。

結局は主人公・玉木宏が水川あさみとの恋愛劇と、陣内孝則との師弟関係という糸が絡み合うもの。明治初期の舞台で“殴者”という一風変わった設定を設けながら、その面白さを全く有効には使っていない。本当にもったいない作品。


(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月10日20時47分)


リベラ・メ

監督:ヤン・ユノ 2000年 韓国
 初評論?です。
 むか〜し「バックドラフト」を観た事があって、映像は派手やったけどストーリーにはインパクトなくて印象に残らなかった。
 でも、この映画はストーリーにもサスペンス性みたいなものがあり、それがCG無しという迫力の炎に対する恐怖をより増幅させていて良かったと思う。コリアンらしくエピソードが贅沢で映像もよく楽しめる。

 豪華キャスト集結で、彼らのわかり易い、シリアスで大袈裟な演技も、これまたコリアンムービーらしくて僕は良いと思う。それを音楽やカメラワークがいい感じでマッチしてました◎

 ほんと韓国の方々良く頑張って作りはったなと思う大作です。笑
 
 五段階評価だと、4に近い3.5かな。お勧めです◎

(ボビーマギー 2005年07月11日03時40分)


キッス・オブ・ザ・ドラゴン

製作リュック・ベッソン、ジェット・リー 脚本リュック・ベッソン 監督クリス・ナオン 主演ジェット・リー、ブリジット・フォンダ
 賛否両論あると思うけど、批判してる人のほとんどは自分の好みの映画の選び方が下手なんちゃうかな?って素直に思います。
 リュック・ベッソンが脚本やから、ストーリーが無茶苦茶で漫画的なのは当たり前やん!それが面白い!
 ジェット・リーの格闘はホンマに凄いかった。この人はホンマに強いんやろなぁ〜と感じさせるスピードと技、そして何よりオーラが出てる。。 そのオーラをどれだけカメラに収めれるかが、作り手に問われるところやと思うけど、その点バッチシやと僕は思います。中学生の頃以来のワクワク感でした!
 最近カンフーアクションは観てない。。今さら、ジャッキーチェンは、、、でももっと面白いカンフーアクションがあるなら観てみたいという方、WASABIとかTAXIを楽しめた方には最高のエンターテイメントやと思います。
僕的評価 五の4◎

(ボビーマギー 2005年07月14日03時39分)


初恋のきた道

監督チャン・イーモウ 主演チャン・ツィイー 1999年中国
パッケージも凄く中華人民共和国って感じやし、チャン・ツィイーのデビュー作という事と「2046」や「HERO」でチャン・ツィイーを観てなかったらまず観ないやろうし、始めの10分くらいはすごく退屈やったけど、その後はきれいにこの映画の世界にはまりました。
 メインストーリーは40年以上前の文革前後の中国の田舎が舞台やけど、世界でもっとも"清らかで厳かで純粋な恋愛映画"なのではないか?と思うくらい良かったです。
 チャン・ツィイーの天才性をもっとも感じれる映画かも?
 五段階で4◎ Very Nice!!でした。

(ボビーマギー 2005年07月16日04時25分)


イル マーレ

監督イ・ヒョンスン 主演チョン・ジヒョン イ・ジョンジェ 2000年韓国 
 何故か邦題はイタリア語のこの映画、英訳するとなんの変哲もなく「The Sea」、名作「イル ポスティーノ」を連想してしまった方も少なくないのでは?
 あくまで個人的にやけど「イル ポスティーノ」等のヨーロッパの名作に匹敵する映画だなと思います。
 
 魚介のパスタには赤ではなく、冷えた白ワインを!というのが唯一気になりましたが、、そんな事差し引いても、僕のもっとも好きな映画のひとつです。
 チョン・ジヒョン イ・ジョンジェそれぞれの作品はほぼ全部観たけど二人が一番魅力的なのはこの作品ではないか?と思います。少しメルヘンチックに時を超えて(韓題は超時愛?みたいな感じ)手紙のやりとりがなされるんですが、その時の各々の朗読する声や雰囲気が、僕のハングルへのイメージを塗り替えたほど美しいです。そして映像が何より綺麗で、地味ですが細部までものすごく丁寧に作られた作品だと思います。なんどでも観たくなります。
 あくまで僕的には五の5なんです◎ 最高に好きです。

(ボビーマギー 2005年07月17日03時05分)


プライマー

◆プライマー(アメリカ)
監督:シェーン・カルース
出演:シェーン・カルース/デヴィッド・サリバン
内容:アーロンとエイブは研究の過程で、偶然ある箱を開発してしまう。それは、時間の概念を変えるタイムマシンだった!2人は過去にもどり、大金を手に入れ、欲望を満たしていく。しかし自分の分身と遭遇してしまい…
秋公開(ライズX)

一昔前、同じ劇場で上映された『π』のような作品。タイムマシンなんて、架空でしかないのに、それに関して2人の科学者が頭こんがらかりそうな考察を続ける。

これ、同じ時間軸に全部があるという(映画観ないとよくわかんないかもしれないが)ややこしい設定にしているために、この考えにどこまでついていけるかが観客にとっては勝負になる?!

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月19日10時42分)


世界

◆世界(日本・フランス・中国)
監督:ジャ・ジャンクー
出演:チャオ・タオ/チェン・タイシェン
内容:北京市郊外に実在するアミューズメント・パーク、世界公園。エッフェル塔やピラミッドといった世界の名所を10分の1に縮小して再現したこの公園で働くダンサーたち、ひたむきに生きる彼らの姿。
秋公開(銀座テアトルシネマ)

間のとり方、ゆったりと流れるストーリーと、映画の中に埋没してしまいそうな雰囲気に誘われ、観ている最中は非常に良い気分になる。主演のチャオ・タオは笑ったところが卓球の愛ちゃんに似てなくもない。だから、ホンワカしてるわけじゃないけど。

けれど、お話の行く方向がちょっと納得いかない。あと、携帯電話のメールの文面を見せるたびにCG演出をするのは意味がわからない。日本の映画会社の資本が絡んでいるのも、そういうことに関係しているのだろうか?うがった見方かもしれないけど、海外のプロデューサーなら、こういう結末は許しただろうか?


(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月19日10時43分)


みやび 三島由紀夫

◆みやび 三島由紀夫(日本)
監督:田中千世子
内容:世界が今でも注目する作家・三島由紀夫。死を賭して三島由紀夫が問いかけたものは何だったのか?その謎に対して作家の平野啓一郎は絶対の観念こそキーワードだと見る。そして内外の芸術家・文化人が三島を語る。
秋公開(ユーロスペース)

三島由紀夫の生涯に関して、彼の作品に詳しい作家や周りにいた友人が語る。彼の人となりを紐解いていく。失礼ながら学習院出身だとは知らなかった。そういう環境が彼の思想にも影響を与えたんだろうなあ。

僕のそれほどない三島由紀夫に関する知識からだと、彼が晩年、肉体を鍛えたというのが印象深いのであるが、そういう点に関することや、楯の会に関して(こちらは少しは言及されているが)もうちょっと描写があったらなあと思った。最期の行動に関してはこれらのことが大きいのであろうから…。


(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月24日16時35分)


スクラップ・ヘブン

◆スクラップ・ヘブン(日本)
監督:李相日
出演:加瀬亮/オダギリジョー/栗山千明
内容:緊張感とドライブ感に溢れた作品
秋公開(シネ・アミューズ/K’s cinema)

オダギリジョーや加瀬亮の演技、かなり特異なキャラクターとして描かれているのがいい。ちょっと大げさかもしれないし、キレた感じのほうがやりやすいとは言え、そういうほうが面白いので、これがないと…と思ってしまう。

と言うのは、ストーリーがご都合主義に陥っているからだ。彼らがこういう風になったほうがドラマチック的とはいえ、それまでの行動を無視するような演出はいただけない。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年07月24日18時37分)


アイドルたち

◆アイドルたち(フランス)
監督:マルク’O
出演:ビュル・オジエ/ピエール・クレマンティ
内容:1968年五月革命のフランスで誕生した、今なお斬新なカルト・フィルム。アバンギャルドなファッションに身を包んだ3人のアイドルたち。フレンチポップ“イェイェ”を唄い、個性的なパフォーマンスにアグレッシブな編集…
秋公開(アミューズCQN)

五月革命の影響で、当時は公開できなかった作品だそうだ。そういう時代の雰囲気がぷんぷんしている映画。当時の状況を知ってる人なら懐かしいものかもしれない。

けれど、そうでない人にはファッションはなんとかわかるけど、それ以外となるとフランスの歴史なり、生活状況なりを知らないとチンプンカンプンかもしれないなあ。それに即興的な演技、アイドルならではのわざと音をはずして唄ってることなどを考慮して観ないとちょっとキツい。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月01日17時40分)


真夜中のピアニスト

◆真夜中のピアニスト(フランス)
監督:ジャック・オディアール
出演:ロマン・デュリス/ニ−ル・アルストラップ
内容:トムは28歳。放埓な父親の跡を継ぐことを宿命づけられているように、今は、薄汚れ時として残酷な裏切りが横行する不動産の裏ブローカーの世界に生きている。しかし、彼の心には、何時の日にか、母親のようなピアニストになりたいという夢が眠っていた。
10月公開(アミューズCQN)

主人公の屈折した表情が印象的。夢を持ちながら、環境がそれを許してくれなかったことなど、人間なら誰しも持ってる感情。それがビシビシ伝わってくる。

不動産屋で働きながらも(地上げ屋みたいなもの)、ピアニストになるためにレッスンを受けるが、なかなか上手くはならない苛立ちと、そこから粘り強く練習、上達していく様はサクセス・ストーリーのよう。けれど、これはフランス映画。ハリウッド映画のようには上手くいかない…。それが面白いんだなあ。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月01日17時41分)


スカイキャプテン・ワールドオブトゥモロー

「ガタカ」の時からジュード・ロウのファンなので見たんですが、すごい内容にたまげてしまいました。子供向け?それともなんなんだろう?時代は1939年ごろ、ジュードロウ演じる主人公は往年の名機カーチスヲォホークに乗っている、劇中のせりふなどから中国大陸へ蒋介石の援軍に派遣された「フライングタイガース」に参加していたものと思われる、が巨大ロボットが町を闊歩したりイギリス軍の空中巨大空母が出てきたり、アメリカ人にとっての「天空の城ラピュタ」のようでもある。史実ではフライングタイガースに参加させた最新鋭戦闘機ヲォホークはその当時中国大陸にデビューした日本の最新鋭機「ゼロ戦」にこてんぱんにやっつけられ、具ラマンやライトニングのように語られていない屈辱のある戦闘機であるが未だにアメリカにはファンが多いのだろう。
まぁ娯楽作品としては可も無く不可も無くといったレベルかもしれないが。

(脳天気らいだー 2005年08月08日12時08分)


マカロニ・ウェスタン800発の銃弾

◆マカロニ・ウェスタン800発の銃弾(スペイン)
監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
出演:サンチョ・グラシア/アンヘル・デ・アンドレス
内容:かつて数多くの映画が撮影されたスペイン・アルメリア地方の西部劇撮影所。ブームが終焉した今では人影まばらなウェスタン村となっていた。やがて座長の孫と名乗る少年が現れ、悲喜劇の嵐が吹き荒れることに…
10月公開(アミューズCQN)

スペインだからなのか、この監督だからなのか、笑いの質が日本とはかなり違うところにある気がする。シリアスのようでいて、コメディであったり、それとも全部、風刺なのか?とも思ってしまう。不思議な作品である。

上のようなあらすじだと、僕などは今の映画界に、いろんな工夫をひっさげて殴り込むみたいなことを考えてしまうが(ハリウッド映画の悪影響かも)、今の状況を守るということで(まあ、そういう展開になるんだが)、そっちへ行ってしまうのかあ…とも思ってしまった。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月10日18時20分)


ファンタスティック・フォー

◆ファンタスティック・フォー(アメリカ)
内容:天才科学者と彼の仲間5人は人類の進化を解明するカギを握る“宇宙ストーム”の謎を研究するため宇宙空間へ向かう。しかし彼らは激しい宇宙放射線を浴びDNAが変化、特別な力を手に入れる…。
9/17公開(日劇3ほか)

アメリカン・コミックが原作だけに、荒唐無稽でありながらも、どこか「この線は越えてはならない」的な科学的っぽい設定が面白い。日本のマンガだと、そんな常識よりもカッコ良さを重視するのだが。

だからか、ここの出てくるヒーローたちのリーダーがゴムのように伸縮自在の体を手に入れるというのは画的にもカッチョ悪い。仲間から「気色悪ぅ〜」って言われるぐらいなら、設定変えればいいのに…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月10日18時21分)


愛をつづる詩

◆愛をつづる詩(アメリカ・イギリス)
監督:サリー・ポッター
出演:ジョアン・アレン/サイモン・アブカリアン
内容:愛の冷めた夫婦生活に息苦しさを感じているアメリカ人女性。祖国に幻滅しイギリスへと亡命してきたレバノン人男性。文化の違いを乗り越え、ぶつかり合いながらも、かけがえのない存在になっていく2人…
10月公開(シャンテ シネ)

どこかゴダール的な展開。女も男も恋愛に関して、まどろっこしい、それでいて甘ったるいセリフを連発する。男女なんて、感性が優先されるべきものじゃないのかな?結婚を考えたら、そうはいかないか…。

そして、女はチョーわがままな行動をとる。いや、男から見たらなのかもしれないけど…。それでも男は女を追いかける。正直、ラブラブのカップルでもない限り、見る気のしない作品である。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月17日18時43分)


Mr.&Mrs.スミス

◆Mr.&Mrs.スミス(アメリカ)
監督:ダグ・リーマン
出演:ブラッド・ピット/アンジェリーナ・ジョリー
内容:運命的な出逢いから電撃結婚を果たすスミス夫妻。郊外に暮らし、リッチなこと以外はいたって平凡なカップル。しかし彼らにはお互い相手に死んでも知られたくない秘密の顔があった…
12/3公開(日比谷スカラ座)

なんだか、この2人からインスパイアされて作ったような作品だ。お互いの秘密を知らずに6年も結婚生活を続けてるなんて…。しかも、その秘密が2人とも暗殺組織の要員だとは…。

人を殺すのにコメディーとはこれ如何に。だから、ストーリーも人間的な感情を無視したようなものになる。現実の結婚・恋愛がそんなものじゃないだろうにぃ。そして、現実的でない2人に愛など起こるはずはないのに…。典型的なハリウッド作品。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月17日18時45分)


チーム★アメリカ/ワールドポリス

世界平和を維持するべく結成された国際警察“チーム★アメリカ”は、独裁者によるテロリストへの大量破壊兵器の譲渡を阻止しなければならなかった。しかし、国際警察がそのことばかりに熱中している間に世界は大変なことになっていた。

サンダーバードのパロディ?

アメリカには真面目にヒューマニズムに生きている人ををこき下ろして笑うブラックコメディがあるが、これもその類なのか?下品!悪逆非道!猥褻!少なくとも子供には見せられませんね。何を言いたいのかよくわからない、ハリウッド全体をパロっているのか、それとも共和党賛美なのか?趣味の悪い映画であることは間違いない。
人形の出来はいい、金正日もマットディモンもジョージクルーにーも良く出来ている。でも下品

(脳天気らいだー 2005年08月21日10時12分)


旅するジーンズと16歳の夏

◆旅するジーンズと16歳の夏(アメリカ)
監督:ケン・クワーピス
出演:アンバー・タンブリン/アメリカ・フェレーラ
内容:容姿も性格もまるで違う、けれどお腹の中にいた時から友情で結ばれてきた4人の少女たち。16歳の夏、彼女たちはそれぞれの体型にピッタリのユーズドジーンズを見つけ、順番に身につけ1週間後次の相手に送るというイベントを考える。
10月公開(恵比寿ガーデンシネマ)

あらすじを読んだ段階では、ジーンズを変わりばんこに身につける設定に無理あるような気もしたのだが、実際に見てみると違和感がない。この年頃には親友がいたのに、歳をとると親友が減っていく。それを懐かしく思う。

そしてまた彼女たちの家庭環境や、この時期にできる友人を通じて人生を考えるのが、やっぱり懐かしい。青春時代を思い出すには格好の映画。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月25日17時58分)


機動戦士ZガンダムII〜恋人たち〜

◆機動戦士ZガンダムII〜恋人たち〜(日本)
監督:富野由悠季
出演:(声)飛田展男/池田秀一/古谷徹
内容:宇宙世紀0087年、連邦軍のエリート組織「ティターンズ」と、反地球連邦組織「エゥーゴ」の内戦は続いていた。エゥーゴに身を投じたカミーユは地球に残り、神秘的な少女フォウと運命的な出会いを経験する…
10/29公開(シネ・リーブル池袋/キネカ大森)

第1作では違和感のあった新しいセル画が慣れのせいか、今回はそれほど違和感を感じない。引きの画を多用してるからのような気がする。

シャアやアムロが後退し、ようやく主人公カミーユの話になっている。シャアもアムロももはや古いニュータイプになったかのようだ。けれど、カミーユを知り合うフォウの存在など、ニュータイプの進化はかなりイっちゃってる感じがする。 そういう未来になるのかもしれないなあ。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月25日18時01分)


いつか読書する日

 この映画は50歳を過ぎた二人の「男と女の」話だ。高校の頃の恋人でワケあって別れた二人。男はこの町の坂(階段)の一番上に住み、末期ガンの妻を介護している。女は夜が明ける頃、連なる家々に牛乳を配達して回る。死期の迫る妻は献身的な夫の小さな秘密に気づく。何故、毎朝決まった時間に我が家の玄関先に牛乳が配達されるのか?夫はそれを「飲めもしない」のに。

 女は自転車で、男は路面電車で職場へ通う。毎朝同じ時間、同じ場所で二人は擦れ違う。が決して視線が合う事はない。そうして35年一度も目を合わす事なく過ごしていた二人。なのに、何故ある日途端に目を合わす事が可能だったのか?…このシーンは物語の偶然でもないし、映画的都合でもない。二人は目を合わさずとも互いを確認していたのだ。それぞれ視界が届く一番隅のスペースにそれぞれを置いて。

 線と線で交わるのが常人の恋だとして、点と点で交わるのがこの映画で読まれた恋だ。毎日試みて決して重ならずとも、一度合わさればそこからもう何処へも移動する事の出来ない一つの点。点の始まりが点の終りとなり続く永遠の恋。

 映画を観た後から僕はまるで清流の底に転がる石を一つ飲み込んだような気分だ。それが躰の中にはっきりと居残る感覚がある。それをもう何処からも吐き出す事は叶わないだろう。僕は己の内でずっとこの石を抱えて生きてゆくのだ。辛くはない。きっとこれで、良かったのだから ―

 上映前に2度、緒方監督の挨拶があった。僕はここの単館の支配人にお願いして2度とも拝聴した。2度目の時、1/3程度しか埋まらない客席を見て支配人が「申し訳ない」と呟いた。「誰にですか?」と尋ねると「監督に」と云った。支配人は「怠ってるんですよ」と続けた。「この映画自体が宣伝部2名でやってるって監督も話してましたね」と返す僕を遮るように支配人は「否、そうじゃなくて、僕が怠ってる」と告げた。

 この映画は賞賛されながらも、劇場ではかけたがらない所も多いと聞く。だがここの支配人のように、この街の一人でも多くに届けなければならないと立ち上がった人もいる。元々僕にこの映画を薦めてくれたのも隣の県にある単館の支配人だ。彼に至っては配給から届けられたチラシに納得がいかなかったのか、別途自腹でカラーチラシをこしらえて他県の劇場へも配って回ったと耳にした。彼らはそんな映画に後どれくらい出逢えるのだろうか?…

 だけれど。配達される牛乳ビンが今となっては僅かな家にしか届いていないのと同じで、この映画もそれほどは多くの方に届かないのかも知れない。それでも一人でも多くの胸に配達しなければならないと僕も想って止まない。もしも何処かでこの映画が届いたなら、心行くまで味わって欲しい。そしてその想いを誰かに配達して欲しい。手渡しでもって。

(灯台守 2005年08月27日06時37分)


ロバと王女

◆ロバと王女(フランス)
監督:ジャック・ドゥミ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ/ジャン・マレー
内容:ロバの皮に身を隠し、家畜小屋の世話係として暮らす王女。偶然王女の姿を見て、一目惚れする王子。2人の恋の行方は?王女が考えた恋の魔法とは…。名作のデジタル・ニューマスター版。
秋公開(Bunkamura ル・シネマ)

ファンタスティックな作品。馬などの動物や鳥たちが青や赤の色に塗られている。シュールななのか風刺なのか、こちらの脳みそもぶっ飛びそうな気分にさせられる。

ロバは糞が宝石になっていて、非常に重要なものなのに、あっさり殺される。そして、ロバの皮をはいでそれに身を隠す王女。でも、ロバのことはほっておかれる。王女の生活のほうに重点が置かれるのである。う〜ん、今じゃ考えられないのではないの?また脳みそが…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2005年08月29日15時01分)


みなさんの映画評論2 − おわり −
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