みなさんの映画評論6
ミニシアターフレンズ

恋しくて

◆恋しくて(日本)
監督:中江裕司
出演:石田法嗣/東里翔斗/山入端佳美
内容:石垣島から家族みんなで歌える楽しい曲がいっぱいのあったかい映画。
GW公開(テアトル新宿/銀座テアトルシネマ)

ビギン原案。彼らが石垣島から東京へ出てきて、ミュージシャンの一歩を踏み出すところを楽しく描いている。監督の独特の演出もあって、まるで石垣島の時間の中に埋没していくことができる。

こうやって見てると沖縄って音楽のレベルが高いのかもしれない(あくまで楽しくやってるところがいい!)。いい声、いいリズム感が、出演しているミュージシャンの数々から見て取れる…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年03月05日21時37分)


赤い文化住宅の初子

◆赤い文化住宅の初子(日本)
監督:タナダユキ
出演:東亜優/塩谷瞬/佐野和真 内容:初子、15歳。大好きな三島君と同じ高校に行きたいけど、お金も、電話も、何もない。あるのはお母さんがいつも読んでくれた「赤毛のアン」だけ。ねぇ、アン、なんでいつも笑ってるの?アンのようなちっぽけな幸せ、あたしにはあるのかな?
5月中旬公開(シネ・アミューズ)

同名の漫画原作。貧乏な人たちの奮闘記。けれど、それが決して暗くなってない。彼らも貧乏なりに、一生懸命生きようとしている姿が面白い。初子も美人じゃないけど、守ってあげたくなるでもなく、彼女の生き様は我々と変わらない。

初子は兄と2人暮らし。母親とは死に別れなんだけど、離婚して出て行った父親が帰ってくるくだりはこの映画の最大の見せ場。それぞれの気持ちが伝わってくる俳優陣の演技がいい。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年03月12日21時55分)


ルネッサンス

◆ルネッサンス(フランス・イギリス・ルクセンブルク)
監督:クリスチャン・ボルクマン
出演:(声)ダニエル・クレイグ/キャサリン・マコーマック
内容:2054年のパリを舞台に繰り広げられる鮮烈なるヴィジュアル・ワールド。アニメ。
夏休み公開(シネセゾン渋谷)

大人向けの影のある、というか影ばかりの特殊な画質。大人の世界という雰囲気は出てるものの、それ以外の新しさが薄い気がする。近未来SFということで、これまでのSF映画からとってきたような設定がいくつか見られるが、オリジナルのものがあまりない(印象に残らない)。

ストーリーはサスペンスだし、アクションもあるのだが、今じゃあ実写でやってることばかりなので、こちらも新鮮味がない。アニメ特有のものをもっと考えてほしかった…(若干はあるのだが少ない)。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年03月12日21時56分)


私。恋した

◆私。恋した(日本)
監督:廣木隆一
出演:堀北真希/窪塚俊介/高岡早紀
内容:17歳の二宮なぎさに突然おとずれた余命3ヶ月の運命。なぎさはかつて暮した町へと旅に出る。そこには初恋の人がいた。胸に秘めた想いも、病気のことも告げずに、残された時間は淡々と過ぎていく…
6/9公開(新宿トーア)

死が目前に迫っているとき、どうするだろうか?この映画の主人公・なぎさは初恋の人(幼なじみ)に会いに行く。けれど、幼なじみももう20代の若者。彼には彼の事情があって…。

なぎさの心情はよくわかる。主演の堀北真希の静かな好演も相まって、しみじみとした作品になっている。しかしながら、なぎさの心情を描くのに、ちょっと強引な展開に持っていっているのが惜しい。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年03月21日01時02分)


14歳

◆14歳(日本)
監督:廣末哲万
出演:並木愛枝/藤井かほり/渡辺真起子
内容:中学の飼育小屋の放火事件。深津は教師の背中を彫刻刀で刺す。居合わせた同級生の杉野には廊下にバラバラと落ちていく彫刻刀の音がピアノの音階となって鳴り響く。12年後、杉野は測量会社の社員、深津は中学校の教師になっていた…
初夏公開(ユーロスペース)

14歳が難しい年頃なのは自分の体験を思い出してもよくわかる。高校に行くときは自分で選択を迫られるのが一般的なので、その前段階でかなり不安になってくるのである。それでいながら、大人の世界を見たい願望もあるし、心の奥底は複雑な状況になっている。

そういう人たちが、大人になっても同じ状況を脱せない人も含めて、この映画にはたくさん出てくる。つまり、人は14歳だから、若いからダメなことをしてしまうわけではないのである。そんなことを言いたいのだろう。しかし、もう少し未来(希望)を見せてほしい気はする。これだと現状を描いただけの作品だから。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年03月21日01時04分)


ライフ・イズ・ベースボール

◆ライフ・イズ・ベースボール(アメリカ)
監督:マイケル・ホフマン
出演:マイケル・キートン/ロバート・ダウニー・Jr.
内容:1986年、65年間優勝から遠ざかっていたレッドソックスはワールドチャンピオンに王手をかけていた。時を同じくして、そんな連敗チームを愛してやまない劇作家ニックはいい加減に生きてきたツケがまわり人生の正念場を迎えていた…
春公開(K’s cinema)

粗筋(設定)だけ書くと実に興味深いストーリー。主人公の劇作家が演劇の初日を迎えるが、その日はワールドシリーズの第6戦。愛するレッドソックスが王手をかけ優勝できるかもという試合なのだ。

ブロードウェイの演劇は評価によって興行をうてる期間も決まってくる。それも面白いのだが、やっぱりこの年のワールドシリーズのこの第6戦のほうが面白い。けれど、その肝心のレッドソックス・ファンの類いも終盤になるまでなかな触れない。結局、そのネタが一番盛り上がるのになあ…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年03月27日23時09分)


コマンダンテ

◆コマンダンテ(アメリカ・スペイン)
監督:オリバー・ストーン
出演:フィデル・カストロ
内容:オリバー・ストーン自らがインタビュアーをつとめ、アメリカと国交を持たぬ隣国、キューバの最高指導者であり、20世紀最後の革命家フィデル・カストロに真っ向から挑む、1対1の真剣勝負。
初夏公開(ユーロスペース)

オリバー・ストーンがキューバのフィデル・カストロにインタビュー。執務室から始まって、学校やレストランなど、カストロの仕事の合間合間に監督は矢継ぎ早に質問する。

カストロも国家元首のような偉そうな態度でななく、まるで村の長老のように丁寧に返答する(もっともまともに答えたくない質問は上手くかわすのだが)。その企画自体がすごくて、よく成立できたなあと感心してしまうくらいだ。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年03月27日23時11分)


JUST FOR KICKS

◆JUST FOR KICKS(アメリカ)
監督:ティボ・ドゥ・ロンジェヴィル
出演:DMC/ラッセル・シモンズ
内容:「俺たちは利用されてない。俺たちが奴らを利用したんだ。」運動靴の有名ブランドの成長の秘密とポップカルチャーの裏側が、いま解き明かされる…。ドキュメンタリー。
5/19公開(シネクイント)

スニーカーの歴史のドキュメンタリー。その普及にはヒップホップなどの黒人文化が多大な影響をおよぼしているというもの。また、映画好きにはお馴染みのスパイク・リーも加担してた部分があったという。そこまで知らない身としては、へぇ〜の連続である。

ただ、スニーカー文化のもっと細かい、ディープな部分はそんなに情報を与えてないのは、「興味のある方はもっと調べてみて!」みたいなメッセージかもしれない。何でもバカ丁寧にご教授くださる、ある国のドキュメンタリー群よりはいいのかもしれない。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年04月01日21時34分)


しゃべれども しゃべれども

◆しゃべれども しゃべれども(日本)
監督:平山秀幸
出演:国分太一/香里奈/森永悠希
内容:二つ目の落語家・今昔亭三つ葉。思うように腕も上がらずに悩んでいる彼の元にひょんなことから3人の変わり者たちが集まってくる。口下手な美人、クラスになじめない関西弁の少年、毒舌でいかつい面相の元プロ野球選手…
5/26公開(シネスイッチ銀座/新宿武蔵野館/シネ・リーブル池袋)

落語家の生活ぶりは一般的にはあまり知られてないので、その生活ぶりを描く前半は面白い。二つ目の主人公に“ひょんなこと”から弟子になる(落語家の弟子ってことではないけど)というシチュエーションも面白いキャラクターばかりなので、強引な展開もさして気にはならない。

その中で子役の森永悠希はキャラクターも含め、主人公を喰ってしまってるかのように見てて楽しい。映画の中で落語をやるのだが、彼はオーディションですでにこの落語をマスターしていたそうだ。なかなかに末恐ろしい。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年04月01日21時35分)


パフューム〜ある人殺しの物語〜

生み捨てられた主人公は何の道徳観をももたず育ち、その異常な嗅覚を自覚した時に出会った香水店主(白塗りのダスティンホフマンが笑える)に究極の香水の話を聞く・・・
主人公が最初に赤毛の美少女を殺してしまったときの悲しみ、それは誤って殺してしまった悲しみではなく「香りが消えてしまった」ということなのだ。
やがて主人公は究極の香りを求めて次々と美女を襲う・・・
最後に赤毛の美少女を殺した後、捕まったが処刑台に上がった主人公はその究極の香りをふりまき民衆を酔わせる、そして・・・「汝の隣人を愛せよ」その香りに魅せられた人々は老若男女くんずほぐれつ・・・・
いい悪いよりもすごい印象に残る映画だった

(脳天気らいだー 2007年04月05日07時48分)


ロニー

◆ロニー(イギリス)
監督:ルパート・ウィリアムズ/ジェームズ・マッキー
出演:ロニー・レイン
内容:60年代初頭からブリティッシュ・ロック・シーンを牽引し続けた男、ロニー・レイン。本作は彼の生涯のありのままの姿を語ったドキュメンタリーである。 5/12公開(シアターN渋谷)

残念ながら、ロニー・レインのことは知らなかった。もっとも、彼が有名になれないような行動をとっていっていることは作品を見ればわかる。彼にとっては金や名声よりも自分の意思が優先されての生き方だったようだ。

もう故人になってしまったロニー・レインということもあってか、周辺の関係者によるインタビューが大部分になってしまっているが、それでも十分に楽しむことはできる。ロックからカントリー・ウェスタンまでという幅広い音楽ジャンル。好きな人には良いのではないだろうか?

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年04月08日21時34分)


イラク―狼の谷―

◆イラク―狼の谷―(トルコ)
監督:セルダル・アカル
出演:ネジャーティ・シャシュマズ/ビリー・ゼイン
内容:2003年7月、イラク北部の戦場でアメリカ兵によるトルコ兵拘束事件が起こる。さらにアメリカ兵による捕虜虐待事件やイスラム過激組織による欧米ジャーナリストの殺害など実際の事件からインスパイアされた作品。 初夏公開(銀座シネパトス)

結構、面白い。アメリカを敵にして描いている映画だけど、作りはハリウッドっぽい。これも皮肉なんだろうか?007よろしく(「007」はイギリスだけど)トルコの特殊部隊のエリートたちがアメリカのある人物の暗殺を企て、その攻防が全編のストーリーである。

ただ、全部が事実というわけではないので、注意してもらいたい。確かにニュースでよく流れた、捕虜虐待のシーンはあるけど、なんだかとってつけたような内容なので、どっちかというとひいてしまう。にしても、アクション作品であって、面白いのに、小さな映画館でしか上映できないのは、こんなものでも日本の映画業界は怖気づいてしまうってことなのだろうか?

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年04月08日21時35分)


マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶

◆マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶(イタリア)
監督:マリオ・カナル/アンナローザ・モリ
内容:ヴィスコンティに才能を見出され、フェリーニの分身となり、アンゲロプロスの知の結晶となった、イタリアが生んだ希代の俳優、マルチェロ・マストロヤンニ。2人の愛娘が語る思い出やイタリア映画全盛期の貴重な映像などで振り返る…
初夏公開(Bunkamura ル・シネマ)

若い頃のマルチェロ・マストロヤンニがまず出てくる。カッコいい。年とってからは男にもカッコいいと言わせるが(若いときのものは単に嫉妬してるだけか?)、若い頃は女の子はキャアキャア言いそう。そんな彼の生涯を娘さんたちなどの証言により振り返るドキュメンタリー。

ただ、ちゃんと映画を見ようと思うのなら、彼の出演作品くらいは勉強していったほうがよさそうだ。あんまり知らない作品ばかりだと、ただ人の話を聞いてるだけなので、ちょっと退屈気味になってしまう。僕も少しは勉強しようっと…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年04月17日22時45分)


図鑑に載ってない虫

◆図鑑に載ってない虫(日本)
監督:三木聡
出演:伊勢谷友介/松尾スズキ/菊地凛子
内容:ライターは美人編集長から、謎の死にモドキを使って死後の世界をルポするよう依頼され、相棒のオルゴール職人エンドーと、知り合ったリストカット・マニアの女を連れて捜索の旅に出る。道中で胡散臭い仲間たちを巻き添えにし手がかりをつかみかけたその時、思わぬ事態が…
6月公開(テアトル新宿)

舞台みたいな展開である。特異なキャラが次から次に出てくるが、サブキャラは1シーン止まり。メインキャラはロードムービーのようにいろんなところを訪れて、そのサブキャラとの絡みがあるという展開だ。

特異なキャラもそうだが、セリフも笑いを誘おうとするもの。ただし、そのセリフはオヤジ・ギャグが多い。それが狙いなのかもしれないが、続いてくるとだんだんと飽きてくる。セリフもキャラ同様、すっ飛ばしてくれると楽しかったんだけどなあ…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年04月17日22時47分)


スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー

◆スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー(ドイツ・アメリカ)
監督:シドニー・ポラック
出演:フランク・ゲーリー/デニス・ホッパー
内容:近代建築の巨匠フランク・ゲーリー。ビルバオのグッゲンハイム美術館をはじめ世界各地の建築物、また近年はティファニーのジュエリーデザインに進出。その独創的なフォルムの美しさ、アイディアはどこから生まれるのか…
初夏公開(Bunkamura ル・シネマ)

建築の素人でもわかりやすい。というか、フランク・ゲーリー本人の発想がそういう素のところからのもので(その意味も映画を見ればわかる)、改めてクリエイティブに技術は要らないなと感じてしまう。

それでも映画を見るにはある程度の知識がないとついていけないかもしれない。特にほとんど監督とのインタビューが主になっているので、知識がないと眠くなってしまうかも…。にしても曲線の多い建築物である。日本で建てようと思っても高温多湿の気候には合わないかもしれないなあ。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年04月22日19時05分)


ヒロシマ ナガサキ

◆ヒロシマ ナガサキ(日本)
監督:スティーヴン・オカザキ
内容:原爆の被害に対する認識と関心を、世界に呼び起こしたいと考えた監督は、日本を訪れ500人以上の人々に会い取材を重ねた。14人の被爆者、原爆投下に関与した4人のアメリカ人の証言を軸に描く…
7/28公開(岩波ホール)

当時の被爆者の治療フィルムをカラーで見せたり、1955年にアメリカに渡った被爆女性たちが出演したテレビ番組(エノラゲイの副操縦士も出演していた)の映像があったりと、ある程度満足できた。

見る人によっては当時の被爆者のフィルムなど直視しづらいが。作りもアメリカではテレビで放送されるためか、展開の早い見やすいものになっている。見やすいと言ってもそれがいいかどうかは別問題だけれども…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年04月22日19時05分)


アヒルと鴨のコインロッカー

◆アヒルと鴨のコインロッカー(日本)
監督:中村義洋
出演:濱田岳/瑛太/関めぐみ
内容:引っ越してきたアパートで出会ったのは、奇妙な隣人の河崎。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的はたった一冊の広辞苑だった…
初夏公開(恵比寿ガーデンシネマ)

金八先生ラストシーズンの出演で人気が出た濱田岳を主人公に、瑛太、松田龍平など、なかなかいい俳優が揃っている。話も奇抜だし、ボブ・ディランの話がちょいと浮いてるかなという点を除けば、原作がいいせいか、ストーリーは大変面白い。ちょっとしてサスペンスで推理するのも楽しいし…。

しかし、あまりにも原作に忠実過ぎているせいか、映画としてはどうだろうとも感じなくもない。特にラストの大部分は主人公が必要なくなっていて、置き去りにされてしまった。小説と映像は違うものだという認識が製作者側にあったら良かったのに…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月03日15時56分)


監督・ばんざい!

◆監督・ばんざい!(日本)
監督:北野武
出演:ビートたけし/江守徹/岸本加世子
内容:ひとりのおバカ監督がヒットを目指し、あらゆる映画に挑戦していた。しかしその時、地球には危機が迫っていた!果たして映画の運命は…。そして人類はかつてない衝撃の事実を知ることになる!
6/1公開(テアトル タイムズスクエア)

また北野ギャグのオン・パレードである。これをビートたけしが演じるのなら、笑ってしまうのだろうが、残念ながらその他のキャラも演じるので、そこは失笑せざるを得ない。

シュールな描写もたくさん出てきて、それをどう解釈すればいいか、見るほうも迷ってしまうような気がする。ギャングなしとしたいのなら、しんみりしたものでいいではないのだろうか?北野監督にはそれが一番、力を発揮できるジャンルの気もするのだが…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月03日15時59分)


街のあかり

◆街のあかり(フィンランド)
監督:アキ・カウリスマキ
出演:ヤンネ・フーティアイネン/マリア・ヤンヴェンヘルミ
内容:厳しい社会の中で何とか自分の居場所を探すコイスティネン。しかしそんな彼のはかない夢は次から次へと打ち砕かれる。彼は仕事、自由、そして夢を奪われることになるのだが…
夏公開(ユーロスペース)

アキ・カウリスマキ監督は上映時間が少なくて見やすい。この作品も75分である。いつの頃からか2時間越すことが当たり前のような映画の世界になってきたようだが、長いのはよほど面白い作品でないとやっぱり辛い。

かと言って、この作品が面白くないというわけではなく、その逆なのである。主人公ほか出てくるキャラクターたちの気持ちがセリフでなく、映像で見せていってるので、見る側も見がいがあるし、短い時間ということはテンポがいい証拠である。これは是非とも見てほしい映画である。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月06日17時14分)


ブラインドサイト

◆ブラインドサイト(イギリス)
監督:ルーシー・ウォーカー
内容:盲目のドイツ人教育者サブリエ・テンバーゲンはチベットに盲人のための学校を設立する。数年後、盲人として初のエベレスト登頂に成功したエリック・ヴェイエンマイヤーに連絡をとり、登山のワークショップを開いてもらうため学校に招待した…
夏休み公開(シネマライズ/品川プリンスシネマ)

ドキュメンタリーは本音が見えてくると面白い。この映画は盲目の少年少女たちが主人公ではあるが、彼らよりもその周りの大人たちに感情の起伏があって、その動きを見てるだけで人間らしさを感じることができる。

その感情が出てくる理由というのは、盲目の人々が、それも登山は素人の彼らがエベレストの隣の山を目指すという、危険な状況にある。酸素の薄さや気温の低さは映像的にはわかりづらいのだが、高山病など彼らに現れてくる症状を見てるとひしひしと伝わってくる。やっぱり真実には説得力がある。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月06日17時14分)


ブリッジ

◆ブリッジ(アメリカ)
監督:エリック・スティール
内容:アメリカを代表する観光名所、サンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジ。2004年から2005年にかけての1年間、カメラはその美しく巨大な橋を撮り続けた。果たして、カメラはそこで何を捉えたのか?
初夏公開(恵比寿ガーデンシネマ)

冒頭からギョッとさせらえる。望遠カメラで捉えた橋の上の男性が欄干を飛び越えて海に飛び込むからだ。そして、このような人々がこの映画に何人も出てくる。その現場に居合わせた目撃者や肉親たちの証言で映画は進むのである。

これが1年間、この橋をずっと撮影していた結果なのだそうだ。1年間でこんなにたくさんの人々が飛び込み自殺を図るのである。しかも多くは30〜50代の男性である。人生の先が見えてしまう年齢である。そこを越えれば、また生きていこうとするのであろうが…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月14日21時57分)


100万ドルのホームランボール

◆100万ドルのホームランボール(アメリカ)
監督:マイケル・ウラノヴィックス
内容:2001年MLBでバリー・ボンズがシーズン最多ホームランの記録を作った際、その記念ボールを一人の幸運な男がキャッチした。が、これが事件の始まりだった。このボールをめぐる訴訟事件をユーモアたっぷりに描いたドキュメンタリー。
夏公開(ライズX/新宿ガーデンシネマ)

俺が俺が…の目立ちたがりやが多いアメリカ人らしい話(ドキュメンタリー)である。メディアが進んでいくと、こういうように注目されないと成功ではないという錯覚が起こるらしい。我が日本もその道を歩んでいる気がするが…。

ただ、日本だと、このような事件が起こると次また同じようなことが起こっても同じような反応を大衆は見せるだろう。アメリカがまだましなのは、次同じことが起こったら、少しは冷めた反応が起こるような気がする。日本も見習ってほしいものである。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月14日21時58分)


プライド in ブルー

◆プライド in ブルー(日本)
監督:中村和彦
内容:2006年夏、W杯の余韻の残るドイツで行われた知的障害者によりもう一つのワールドカップ INAS-FIDサッカー世界選手権。16カ国が参加したこの大会に、日本代表として出場した選手たちの姿を追いかけたドキュメンタリー。
7/14公開(テアトル新宿)

こういう情報って、当時、ニュースしてたっけ?いつも思うのは、このようなことがなおざりにされているんではないかということ。知的障害者であろうが世界大会であるし、特にサッカー情報媒体では、こういうこともちゃんと取り上げてもらいたい。

知的障害者はまだ街中でもそれほど見かけない。だから、たまに見ると面くらい構えてしまう。慣れてしまえば、そんなことにはならずに普通の人と同じように接することができると思う。この映画自体はこういう大会のことを詳しく描いているが、それまでである。作品というにはちょっと…と思う。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月26日12時35分)


陸に上った軍艦

◆陸に上った軍艦(日本)
監督:山本保博
出演:新藤兼人
内容:新藤兼人自身の戦争体験を語ったドキュメンタリー・ドラマ
夏公開(ユーロスペース)

新藤兼人が証言者のように話すところに、再現ドラマのように当時の模様が描かれる。ドキュメンタリー・ドラマとはちょっと違うと思う。この形式、そんなに新藤兼人が出る必要があるのか、ナレーションでもいいんじゃないか?と思ったりもするが、最後のほうはそんなことどうでもいいくらいの緊張感がある。

戦争映画は前線の話が多いんだけど、こういうように全く違う面を見せてくれるものはもっとあってもいいんじゃないかと思う。戦争状態になると、日常生活も変ってしまうということは、なかなか伝わりにくいものなのだから。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月26日12時36分)


天然コケッコー

◆天然コケッコー(日本) 監督:山下敦弘
出演:夏帆/岡田将生
内容:全校生徒6人の田舎の分校に通う右田そよ。ある日、東京から大沢広海が転校してくる。そよたちの知らない言葉と、都会の匂いを放つかっこいい大沢。彼らは山の音や、水田からの風、自然が見せる不思議な力に驚き、喜び、笑い転げながら毎日を過ごしていく…
夏休み公開(シネスイッチ銀座/シネ・アミューズ/新宿武蔵野館)

監督はこのような題材にはぴったりの人材なので、原作が持つ面白さは十分に伝わると思う。ど田舎の分校だともっとクドい、感動的ないかにもの演出をしてしまいそうだが、さらりとしているのはさすがである。

出演者もいい味を出している。子供たちはなおのことだが、実力者の佐藤浩市を脇役でそれほど出してないのはなんとも贅沢である。でも、だからといって、この作品を見て何かが心に残るというのは難しい。まあ、この監督でそういうことはやらないんだけど…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月28日23時23分)


キャプテン

◆キャプテン(日本)
監督:室賀厚
出演:布施紀行/小川拓哉/中西健
内容:傑作コミックの初めての実写映画化。天才も魔球も登場しない。ひたすら努力した者だけが掴み取れる感動がここにある…
8月公開(Q-AXシネマ/シネマート新宿/シネマート六本木/ワーナー・マイカル板橋)

やってしまったなあ…というのが見た直後の感想。ちばあきお原作のこの名作は、映画化に際してストーリーが多少、変っているのだが、それが悪い方向に。ちばあきおのテーストがなくなってしまっている。

小林麻央の起用も確かにいいとは言えないが(原作にはない女性教師というキャラクター)、融合させられるくらいの設定にはなっているので、もうこれは監督の力量というしかないだろう。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年05月28日23時23分)


フリーダム・ライターズ

◆フリーダム・ライターズ(アメリカ)
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
出演:ヒラリー・スワンク/スコット・グレン
内容:1994年、ロス暴動直後のロサンゼルス郊外。ドラッグとナイフ、そして銃がはびこる公立高校を舞台に、15歳にして出口のない日々を送る生徒と、一人の熱意ある新米教師、そして一冊のノートが起した奇跡の実話。
夏休み公開(シャンテ シネ)

ロス暴動後の荒れた高校で、最初は授業などできない有様。そこでアメリカ版女金八先生みたいに、ヒラリー・スワンク扮する教師が奮闘する。実話だっただけにクサイ話でも受け入れざるを得ない。

人種が雑多で怖いイメージしかないけど、高校生だとやっぱりディープな部分では素直なのだろうな〜。ホロコーストのエピソードはああいった博物館も含めてちょっと感動する。ただ、実際はサラエボの話もしてるのに、ホロコーストだけにしたのはアメリカはサラエボには興味ないからか…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年06月20日17時09分)


スクリーミング・マスターピース

◆スクリーミング・マスターピース(アイスランド)
監督:アリ・アレクサンダー/イルギス・マグヌッソン
出演:ビョーク/シガーロス
内容:これまであまり知られることのなかった多種多様なアイスランドの音楽シーンを描き出すドキュメンタリー。首都レイキャビクを中心に世界的アーティストからインディーズ・ミュージシャンまで、生のアイスランドの音楽。
7/7公開(シネクイント)

アイスランドの音楽シーン紹介かもしれないけど、もう少しインディーズとか、街の様子とか日常の部分もほしい。結局、ビョークなど世界的有名どころではアイスランドの特徴もわかったような、わからないような…。

権利関係もあるのかもしれないけど、1曲をフルコーラス近く使うようでは、見てるほうもよほど好きでないと散漫になる。画も今ひとつのものが多く、空撮も使いまわしである。情熱があるとは思えない…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年06月20日17時11分)


大日本人

◆大日本人(日本)
監督:松本人志
出演:松本人志/竹内力/UA
内容:その独特の世界観で圧倒的な存在感を誇る『お笑い界の鬼才』、松本人志。彼が企画、監督、主演する映画『大日本人』がついに6月公開。劇場公開作品としては、第一回監督作品となる。
6/2公開(全国)

監督はお笑いの、しかもテレビという他分野の人だから、画としてはぜんぜん期待してなかったのだが、それはドキュメンタリーの取材という視点だったので、画が良くなくてもOK。なかなか上手い方法だなと思った。

笑いの感覚は彼独自のものなので、それが笑えない人はダメだと思う。多数派でないことは確かだが。自分は笑えた。そのままの調子で進んでいればいいと思ったのだが…。ラストについては、自分は賛成しかねるなあ、なんでそうしちゃったんだろう?

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年06月20日17時12分)


私のちいさなピアニスト

◆私のちいさなピアニスト(韓国)
監督:クォン・ヒョンジン
出演:オム・ジョンファ/シン・ウィジェ
内容:名ピアニスト、ホロヴィッツをこよなく愛する、落ちこぼれピアノ教師のジス。近所に暮らすわんぱく盛りの孤児キョンミンが絶対音感の持ち主であることを知ったジスはキョンミンをコンクールで優勝させることで、ピアノ教師としての名声を得ようと一計を案じるが…
8月公開(シネカノン有楽町)

序盤はテレビドラマのしかもベタな演出ばかりで見に来たことを後悔した。ところが、後半になると、いい感じのセンスがそこそこ見えて楽しめた。最後は涙が流れてきたくらい…。

それは、あんまり丁寧に描いてないからである。よく見るのが、もう次のことがわかっているのに、最後まで描く作品。それはもう時間の無駄である。わかってるんだったら、その次に進めばいいのである。そのほうがテンポがいいのだから。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年06月20日17時13分)


厨房で逢いましょう

◆厨房で逢いましょう(ドイツ・スイス)
監督:ミヒャエル・ホーフマン
出演:ヨーゼフ・オステンドルフ/シャルロット・ロシュ
内容:料理の腕前は超一流だが、他人とのコミュニケーションは人一倍苦手。そんな孤高の天才シェフ・グレゴアが、平凡な主婦エデンに恋をした。だが、口下手な彼にできるのはおいしい料理を作って、エデンの胃袋を満たしてあげることだけ…
晩夏公開(Bunkamura ル・シネマ)

ドイツ映画は堅いというイメージがあるが、この作品も若干、そんなそぶりはある。また、端々に出てくるセンスもどこか馴染めない。けど、この作品、考えようによっては面白いのである。

それは、エデンという主婦が毎夜のごとく、グレゴアの料理を食べに来る。彼の料理にはまってしまったのだ。けれど、不倫のように肉体の関係にはならない。というか、その食欲こそ、性欲に匹敵するものだったのである…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年06月20日17時14分)


デス・オブ・ア・ダイナスティ

◆デス・オブ・ア・ダイナスティ(アメリカ)
監督:デイモン・ダッシュ
出演:エボン・モス=バクラック/デヴォン青木
内容:架空のヒップホップ誌の新人ミーハーライターを中心に描く。実在する巨大ヒップホップ帝国ロッカフェラ・レコードを舞台に、リアルとフェイクが入り混じる世紀の大ペテンが始まる…
7/21公開(UPLINK X/吉祥寺バウスシアター)

ドキュメンタリーっぽくドラマが描かれるのは昨今ではさほど新鮮でもないが、この映画は、音楽系ということもあるせいか、ポップな感じの雰囲気でストーリーが進行していく。

ただ、自分が知識がないせいか、たくさんの有名ミュージシャンが出ているようで(次から次に出てくる)、その辺りの面白さがわからなかったのは残念。もっと知ってれば、もっと興味深く鑑賞できたのではと思う。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年06月20日17時15分)


ベクシル―2077日本鎖国―

◆ベクシル―2077日本鎖国―(日本)
監督:曽利文彦
出演:(声)黒木メイサ/谷原章介/松雪泰子
内容:21世紀初頭、日本のロボット技術は世界から危険視され国際規制された。反発した日本は2067年に国際連合を脱退、完全なる鎖国を開始し、それから10年本当の日本を見た外国人はいなかった。2077年、米国特殊殊部隊のベクシルが日本潜入に成功。そこで彼女が見たのは荒野と化した日本だった…
8月公開(全国)

CGアニメもこのように未来SFという設定であれば、なんとなく違和感は少ないように思う。日本が再び鎖国状態になったということも興味深い。ハードな展開も前半部はいい感じに進んでいっていると思われた…。

ところが、その原因という、もっとも大事な部分の設定は古臭い。SF小説の世界でも、そんなことはもう何十年も前から古いと言われてることなのだ。さらに結局はアクションだけの展開にもっていくのは最初が良かっただけに残念だ。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年06月24日21時22分)


幸せの絆

◆幸せの絆(中国)
監督:ウーラン・ターナ
出演:ティエン・チェンレン/チャン・イェン
内容:1980年代末の山深い中国のある農村。両親、祖母に死に別れ、孤児となった7歳の少女、シャオファは里親の虐待に耐え切れず、隣村に逃げ込み行き倒れになっていた。そんな彼女を哀れんだひとりのおじいさんが家に引き取る…
7/21公開(銀座シネパトス)

中国映画は、その景色の美しさがあるので、良い画が撮りやすいのではと思う。どこを撮ってもホーッと唸ってしまう。また、この作品のように田舎の生活ぶりというのはなかなかお目にかかれない。貧富の格差もまざまざと見てとることができる。

ストーリーは悲しい雰囲気なんだけど、カットのつなぎがこの監督さんは下手なので、ときおり興ざめしてしまった。また、結局は共産主義バイザイ!というメッセージを感じてしまった。それも中国映画らしいと言えばいいんだけど…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年06月24日21時23分)


オフサイド・ガールズ

◆オフサイド・ガールズ(イラン)
監督:ジャファル・パナヒ
出演:シマ・モバラク・シャヒ/サファル・サマンダール
内容:イランでサッカーは、国民的スポーツといっていいほどの大人気。しかし、女性がスタジアムで男性のスポーツを観戦する事は法律で禁止されている。そんな中、代表チームのワールドカップ出場がかかった大事な試合を見ようと、男装してスタジアムに乗りこむ少女たちがいた…
9/1公開(シャンテ シネ)

イランは中東の中ではどちらかというと、まだ自由さがあるような気がする。というのも日本に入ってくる映画にこの作品のように女性が社会に進出するようなものが多いからだ。けれども、この作品は未だにイラン国内では上映されてないそうである。

前回のワールドカップ予選でイランがホームでバーレーンに勝って本戦出場を決めた試合を背景にそのスタジアムにどうしても入りたい女性たちを描いている。みな勝気である。警備している軍隊に捕まってしまうのだが、その軍人たちも徴兵されていて、自分たちもイヤイヤやってる風なのが面白い。イラン映画には稀有なエンタテインメント作品である。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月01日18時52分)


ショートバス

◆ショートバス(アメリカ)
監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
出演:ポール・ドーソン/PJ・デボーイ
内容:舞台はニューヨーク。描かれるのは本当のセックス&愛。自己のアイデンティティを、人との繋がりを、そして愛を求めて彷徨う7人の男女の物語。
夏公開(シネマライズ)

ニューヨークにはいろんな人種といろんな性の人がたくさんたむろしている。そんな彼ら1人1人の性の悩みを描く群像劇。“ショートバス”は性が解放されている店の名前。乱交パーティーあり、スワッピングあり、普通におしゃべりするのもありと、何でもありのたまり場である。

一応、主人公というのがイッたことのないアジア系女性ということなのだが、性に関しては日本より数段進んでいるアメリカ、それもニューヨークでもそんなものなんだという気持ちにはなる。人は誰も悩み持ち、解決策はあるのだろうか?とも言ってるようである。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月01日18時53分)


パンクス・ノット・デッド

◆パンクス・ノット・デッド(アメリカ)
監督:スーザン・ダイナー
出演:マイク・ネス/ビリー・ジョー・アームストロング
内容:オリジナルパンクからハードコア、メロコア、ポップパンクまでを網羅。30年以上に渡り生き続けるPUNKとはいったい何か。アンダーグラウンドから超ビッグネームまで、最新インタビューと貴重なライブ映像でPUNK存在意義を探るドキュメンタリー。
9/1公開(シアターN渋谷)

パンク・ロックの歴史を語るような作品だけど、この中ではあくまでアメリカにおいてのパンク・ロックの歴史のようである。しかもラモーンズや、ニルヴァーナと言った大物はそんなに描かれてない。誰もが知ってるからか、権利の関係かもしれない。

パンク創世記のバンドが歳をとっても今なお、ステージで演奏を続けるのは気持ちいいもの。お金よりも大事なものがあることを描くのも同じく気持ちいい。最後、世界中のパンク・バンドが紹介される。パンクくらい、ジャンル的に制約の少ないものもないし、それが世界中にバンドがあることの理由だろう。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月08日18時12分)


ミルコのひかり

◆ミルコのひかり(イタリア)
監督:クリスティアーノ・ボルトーネ
出演:ルカ・カプリオッティ/パオロ・サッサネッリ
内容:その天賦の才能を生かしてイタリア映画第一線で活躍するサウンド・デザイナーとなった、盲目のミルコ・メンカッチ。この物語は不慮の事故によって視力を失いながらもやがて暗闇から音をとおして光を見出していった、彼の少年時代のトゥルー・ストーリー。
9月公開(シネ・アミューズ)

実際の話を元にしているので真実味はある。しかし、後天的に盲目になってしまったミルコが自分の生き様を探すという話は、自分探しを続ける誰にでも当てはまるテーマだと思う。勇気づけられる映画である。

その設定とかエピソードは面白いのだが、演出に関してはさほど上手いとも思えない。元来がプロデューサーであった人が監督をしているので、その辺りはいたし方ないかもしれないが。それでもトスカーナ地方の風景など、キレイな画はある。つなぎ方などの細かいことは無視したほうがいいかもしれない。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月08日18時13分)


伝染歌

◆伝染歌(日本)
監督:原田眞人
出演:松田龍平/大島優子/秋元才加
内容:1933年ハンガリーで発売され、この曲に関わった人々の自殺が全世界で続出し、自殺ソングとなったダミアの「暗い日曜日」。この実存した呪いの歌のエピソードも織り交ぜ、現代の日本に生きる女子高生とルポライターが、歌えば、死ぬ伝染歌の謎を追いかける…
8/18公開(東劇ほか)

例えば、こういうあらすじだと、ホラーっぽいものを考える。で、確かにそんなテイストで進んでいくんだけど、あまり怖くない。カット割が細かすぎる。この監督、こんな演出だったかなあ?それとロケ場所選びもあまりにも有名な場所はこういうときは考えてもらいたいものだ。

そんな中、松田龍平は最近、とみに安心して見ていられる役者になってきた。できれば、日本だけでなくて、父親のようにアメリカとか、海外も視野に入れてもらいたい。日本だけでやるにはもったいない素材だと思う。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月16日01時26分)


夜の上海

◆夜の上海(日本・中国)
監督:チャン・イーパイ
出演:本木雅弘/ヴィッキー・チャオ
内容:音楽祭の仕事のために上海に来たトップヘアメイクアーティストとキュートなタクシー運転手が、ひょんなことで出会う。そして、運命的に出会ったふたりの、言葉の通じない、噛み合わない上海の夜が始まった…
9月公開(全国)

原作(コミック)があって、いろいろエクスキューズしたいだろうけど、何をしたいのか、わからないくらい、つまらない映画だった。ストーリーはトレンディ・ドラマのように何組かの男女をそれぞれに描くのだ。けど、そのどれもが話が浅いし、目新しくもない。

本木雅弘は上手いし、ヴィッキー・チャオも魅力あふれているのだけれど、それも空しいように映ってしまう。こういう作品ではいつも思うことだけれど、シナリオ段階くらいでわかる失敗である。スタッフ全員に責任があると思う。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月16日01時27分)


キャンディ

◆キャンディ(オーストラリア)
監督:ニール・アームフィールド
出演:ヒース・レジャー/アビー・コーニッシュ
内容:キャンディとダン。彼らは誰も立ち入ることの出来ない、2人だけの愛の楽園に生きていた。画家と詩人になることを夢見、自堕落で刹那的な生活を送る彼らには、もはやドラッグとセックスしか救いがない。しかしキャンディに小さな命が宿り、彼らは変り始める…
9/22秋公開(シャンテ シネ/シネ・アミューズ)

見る前は恋愛ものなので、今流行の甘ったるいものを推測していた。確かに2人がベタベタとするが、それはドラッグ絡みのもので危険性をはらんだ恋愛ドラマなのである。

でも、彼らは小市民的な生き方をしている。だから、悪さはするけど、なんだか可愛そうになるくらいに地味な感じのライフスタイルなのである。粗であり野であるが、非ではない。だから、結末も今の世には不釣合いなのかもしれないけど賛同したい。そんな映画だった。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月25日21時27分)


鳳凰 わが愛

◆鳳凰 わが愛(日本・中国)
監督:ジヌ・チェヌ
出演:中井貴一/ミャオ・プゥ 内容:1920年代の中国―。恋人を助けるために些細な諍いから投獄されてしまったリュウ・ラン。反抗的なリュウ・ランは、懲罰の場で暴力夫を殺めたホンと運命的に出会う…
11月上旬公開(恵比寿ガーデンシネマ)

中井貴一はプロデューサーも兼ねていて、シナリオ作成の段階から参加していたそうである。だから、見る前は不安であったが、それは不幸にも的中してしまった。シナリオで見つけ出せる欠点がわからない。それでプロデューサーと言えるのだろうか?

お話は実話を元にしているものの、いくつかのエピソードはフィクションだと思う。けれど、そのどれもがわかりやす過ぎる。そしてまた、カットのつなぎ方がよくわかってない監督だと思う。順番が違ってたりするのだ。猛省してほしいものである。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月25日21時28分)


エアギター エピソードゼロ

◆エアギター エピソードゼロ(アメリカ)
監督:アレキサンドラ・リブシッツ
出演:デヴィッド・ジュング/ダン・クレイン
内容:なぜスタジアム級のステージが組まれ、5000人もの観客が熱狂しているのか。なぜ超大物アーティストが支持しているのか。日本でのお茶の間のイメージとは裏腹に、そこには熱きロックの衝動と、限りなく真摯な平和への願いが共存していた…
10/6公開(テアトル タイムズスクエア)

日本にはダイノジが優勝してこういう大会があるということを知った人も多いと思うけど、こんなに大盛り上がりの大会であるとは思わなかった。これだと、優勝するのはもちろん、上位入賞するのも大変なものである。

作品自体はアメリカからの視点で描かれているので、それはしょうがないとしても、アメリカ代表が上位に来なかったらどうしてたんでしょうね?(ネタバレすみません)ちなみに、この作品で描かれている大会ではまだ日本人は参加してませんけど。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月30日17時23分)


ナルコ

◆ナルコ(フランス)
監督:トリスタン・オリエ/ジル・ルルーシュ
出演:ギョーム・カネ/ザブー・ブライトマン
内容:ギュスはどこでも眠ってしまう病気ナルコレプシーに悩まされている。夢の中では思い通りなのに、現実はまるで上手くいかない。そんなギュスはある日、眠っている間に見た夢をコミックに描き始めるのだが…
秋公開(ユーロスペース/吉祥寺バウスシアター)

いろんな病気があるとは思うけど、見た目で面白いのはこういう病気(この病気で苦しんでいる人には申し訳ないけど)。突然、バタンと倒れるのは映像的に大変、面白い(これまた失礼)。

途中、事故中毒的な展開はあるけど、全体的に考えるとコーエン兄弟のようなテーストが漂う。どのキャラクターにも救いを差し伸べているようで愛を感じる。主人公のギュスの生き方も感慨深げである。でも、こんな作品、好きである。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年07月30日17時24分)


犯人に告ぐ

◆犯人に告ぐ(日本)
監督:瀧本智行
出演:豊川悦司/石橋凌/小澤征悦
内容:川崎で起きた連続児童殺害事件。テレビに脅迫状を送りつけた犯人は、3件目の犯行後、表舞台から姿を現す。膠着した捜査に警察は、捜査責任者をテレビに出演させる大胆な劇場型捜査を決断したのだった…
秋公開(シネマスクエアとうきゅう)

ハードな描写、最後まで息を抜けない展開。サスペンスとしてはいいものが揃っている。正直、あらすじからは少しコメディ・タッチもありかと思わせたが、それは一切なかった。現代日本で実際に起こっても不思議ではない殺人事件とも言える。

警察内部の確執も面白い。ストーリー構成といい、全ては原作がいいのだろうけど、出演陣も女性が少なく、男性ばかりのかなりのハード路線。どちらかというと女優陣の使い方が少ないのがもったいないと感じるくらいである。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年08月13日17時29分)


TOO TOUGH TO DIE

◆TOO TOUGH TO DIE(アメリカ)
監督:マンディ・スタイン
内容:2004年9月12日ハリウッド、カウント4とともに、次々に繰り出されるラモーンズ・ナンバー!パンク革命の発火点となった偉大なるバンド、ラモーンズの30周年に相応しいトリビュートライヴ―伝説の一夜を網羅する、ド迫力ロック・ドキュメンタリー。
秋公開(シネセゾン渋谷)

ここで主人公はラモーンズのメンバーの1人、ジョニー・ラモーンである。彼はこのライヴには参加できなかったが、癌による闘病生活のため。このライヴの3日後にこの世を去る彼はこのライヴまではと必死に病と闘っていたのである。

僕はパンクに関してはそれほど聞いてるわけではないので、ラモーンズの凄さ、特に音楽性についてはこれまであまり理解してなかったほどである。この作品はそのラモーンズの曲を他のミュージシャンが演じていることもあって、ラモーンズの音楽性が少しばかりわかった気がした。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年08月13日17時31分)


ロケットマン

◆ロケットマン(タイ)
監督:チャルーム・ウォンピム
出演:ダン・チューポン/パンナー・リットグライ
内容:膨大なロケット弾と自らの肉体を武器に、牛泥棒たちから牛を奪い返し、貧しい農民を助ける、謎の男ロケットマン!素顔をターバンで隠し、国中を放浪する彼の目的はただひとつ。胸に刺青がある男に殺された、両親の仇を取るためだった…
10/6公開(銀座シネパトス)

アクション映画というのは、そのアクションそのものに迫力があればいいと思うんだけど、意外なアクション大国・タイではそれでは競争力が足りないのか、この映画ではいろんな要素がてんこ盛りになっている。エンターテインメントとしてはいいかもしれないけど、どこにポイントを置いていいのか、少し戸惑う。

ロケットの使い方もそんなに多くないし、カメハメ波(のようなもの)も、もっとディープな方向に掘り下げれば、簡単に楽しめる映画になったのに…。とは言え、面白い部分はたくさんあるので、自分でチョイスしながら、楽しめることはできると思う。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年08月13日17時33分)


白い馬の季節

◆白い馬の季節(中国・香港)
監督:ニンツァイ
出演:ニンツァイ/ナーレンホア
内容:モンゴル族のウルゲンは昔ながらの遊牧生活を望んでいるが、草原は砂漠化が進み、わずかな羊の放牧すらままならない。政府とは争いが絶えず、妻も策を講じるが上手くいかない。そしてついにウルゲンは最愛の馬を売るために街に出る…
10/6公開(岩波ホール)

モンゴルを舞台にした映画では、昨今の近代化にどう対応するかが必ず描かれるが、これもそう。どの国もそうだが、近代化してなくすものは大体、かけがえのないもの。その国独特の文化が消滅していくのである。

ただ、ストーリー自体はご都合がよく見えるので、リアルが売り物の映画なんだから、もっとリアルに描いてほしかった。ちょっと、いい人ばっかりになってるんだよなあ。気持ちはわかるけど、人間はもっとえげつないものなんだし…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年08月13日17時36分)


大統領暗殺

◆大統領暗殺(イギリス)
監督:ガブリエル・レンジ
出演:ジョージ・W・ブッシュ
内容:現職のアメリカ大統領が暗殺されるというセンセーショナルなテーマを持った本作が、伝えたいメッセージとは何なのか?観た者にしか判断できない超問題作。
10/6公開(シャンテ シネ)

ドキュメンタリーのように作られているが、あまりにも有名な人のために、ドラマだということはすぐにわかる。しかし、一国のトップの人間の暗殺を描くとは…。日本じゃ考えられないなあ…。

しかも、そのドキュメンタリーっぽさが実際にこういうことが起こったら、こう展開するだろうなあ、という作りは上手い。反ブッシュにしては痛快だろうし、今の世論ならではの作品か。これがイラクで戦争を始めて間もない頃だったら、こうはいかなかっただろうなあ…。

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年08月20日12時08分)


ノヴェム

◆ノヴェム(アメリカ)
監督:ブラッド・キンメル
内容:1973年インディアナポリス。ミュージシャンを目指す9人の大学生が、6日間に渡るキャンプを楽しんでいた。昼夜を共にしながら、曲を作りレコーディングを行った。しかしキャンパスに戻る途中、彼らが乗った車は事故に遭い、全員、帰らぬ人となってしまった…
11月公開(アミューズCQN)

いかにもドキュメンタリーっぽい作りをしているドラマ。こういうのって、普通にドラマとして作っちゃいけないのかなあ。さすがに、最近はこういうのが増えてきてるので、ただ作るだけでは物足りない。当然、真実ではないので、アラも見えてくるのである。

この映画でいい部分なのは、その作ってる楽曲だけではないか。しかし、それもいかにも70年代ポップスというものなのだ。なんだか、特に目当たらしさはない。この手の作品は慣れてない人が見た時にだけ、面白いと思えるのではないだろうか?しかも事前情報を何も入れないという条件が付くなあ。(つまり、騙されてることをわかってない場合だけということ)

(ミニシアターフレンズ管理人 2007年08月20日12時09分)


みなさんの映画評論6 − おわり −
ミニシアターフレンズ